KAGEROU
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銀魂 夢小説 『華、手折る頃 8』(高杉メイン) 2009/06/04(Thu) 00:00:32
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ぐぁああああっ!!!予想以上に書くの時間がかかってしまいました(/TДT)/


久しぶりの小説更新です。


初めての方は、1話から読んでくださると嬉しいです。


*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



「夜、明けちゃったな・・・」


そう思いながら、窓から白み始めた空を見る。騒がしいこの街も、夜明けは静かなものだ。
この時ばかりは色とりどりの如何わしい看板も、朝日に照らされて金色に光る。



昨夜から色々と考えたけれど・・・

高杉さんが鬼兵隊を率いているからといって、高杉さんは高杉さんだ。

あの人の全てを知っているから惹かれたわけじゃない。



鬼兵隊を率いる・・・それも、私が愛した人の一部。一面に過ぎない。



そして、太夫も。
太夫も攘夷志士に情報を流したからといって、私の大切な人であることに変わりはない。



きっと、何か理由があるのだと思う。高杉さんにも、そして・・・太夫にも。


自分勝手な理由でそんな事をする人達だとはどうしても思えない。



太夫の流した情報で人が死んでいるのは事実だけれど・・・
けれど、私には何が悪くて、何がいいのかなんて難しすぎて。一晩考えた位では、答えは出そうになかった。




ただ、私の中でゆるぎないもの、それは高杉さんと太夫。2人への思い。

2人とも私の大切な人。



私はそこまで考えると手早く着物を着替え、部屋から出る。

そして、足が自然と向かうのは・・・あの場所。


高杉さんと初めて口付けを交わした、あの場所へと小走りで向かう。






「はぁっ、はぁっ」


息切れする胸を抑えながら、呼吸を整える。

そして、私の目の前には・・・薄紫の花は既に散り、青々と茂る藤の葉とツル。




「そうだよね・・・もう散っちゃてるよね」


私はそう呟くと涙が地面にポトリと落ちた。



「なん で 泣いて ん の・・・私」


着物の裾をぎゅっと掴みながら、涙をこらえる。自分でもなぜ泣いているのかわからなかった。

ただ、いろんな事がありすぎて・・・


もう一度、一目でいいから高杉さんに逢いたかった。

だから、この場所なら・・・藤の花が咲いていたならば、もう一度出逢えそうな気がしたのだ。



「ふえっ、  えぐっ」


唇とぎゅっとかみしめ、嗚咽をもらすまいと我慢する。

どれぐらい、そうしていただろうか・・・


早朝の静けさは消え去り、日が足元に影を作る。たまに通りかかる人が、その場に立ち尽くす私を怪訝な顔で見て通る。



諦めきれない、けれど・・・どれだけ待ってもきっと、高杉さんはこないだろう。




そして私は・・・何度も、何度も振り返りながら楼へと戻った。



それからというもの高杉さんが現れるわけがない、そう知りながら。

私は、毎日、時間さえあれば藤の下にきていた。







? 初見世前夜 ?



楼の看板に灯りがともる頃。

私は見世には並ばず、別室へと呼び出されていた。


呼び出された目的はもう・・・わかっている。


目の前の・・・戸の向こうにいる旦那衆の中から、一人選ばなければならないのだ。



無理やり着せられた煌びやかな着物や帯とは正反対に、私の心は重く沈む。
初見世がついに明日やってくるのだと思うと、身体が強張って笑顔などとうてい出せそうにもない。


すると、そんな私の様子を見ていた番頭の舌打ちする音が聞こえた。


「おめぇ、自分の立場わかってんのかっ!?相手が選べるだけでもましだと思いな。くれぐれも旦那衆の前で、んな暗ぇ顔すんじゃねーぇぞ。」


そう吐き捨てるように言うとドンっと乱暴に背を押される。




私は、自分に『諦めろ』そう言い聞かせるように目を瞑り、一呼吸する。

そして一縷の望みを賭けて・・・私は膝をつくと


「失礼致します」


と声をかけ、静かに戸を横に引いた。


その瞬間、 『おおっ』 っと数名の旦那衆の感嘆の声と息を呑む音が部屋に響く。


私は、教えられたとおりに頭を下げ、挨拶をする。


「失礼致します。この度、花魁となりまする葵でありんす。以後、よろしゅうお願い申し上げまする」


そう、形式だけの挨拶をするとゆっくり頭を上げる。その瞬間、ほんの一瞬でも賭けていた望みが打ち砕かれた事を知る。


私の目の前には、7人の旦那衆が両サイドに別れ座っていた。

その誰もが、私を頭からつま先まで品定めするように見る。



そして・・・その中に高杉さんの姿はなかった。



一瞬、目の前が、真っ暗になる。 『 もしかしたら 』 少しでもそう願っていた自分の甘さを思い知る。


それでも私は、見世に座っていたときのように・・・

零れ落ちそうな涙を我慢する為に目を見開き、旦那衆を見据える。きっと端から見れば、なんて可愛げのない女だろうと思うに違いない。


けれど、男心などわからない私は・・・

涙目ながらも強気を装うその顔が、より一層男達の征服欲をかき立てることなど知る由もなかった。



『こんな可愛げのない女は要らない』


そう言って、全員がこの場を立ち去ってくれるのをどれほど願っただろうか。


すると、旦那衆の席に一つ座布団が余っているのが目に付いた。それは、この部屋では一番の上座。つまり、この中でも一番の高値をつけた旦那の席。


怪訝に思ったのが顔に出たのだろうか、部屋の中央に鎮座する楼主が


「葵、その席の旦那は遅れて来るそうだ。さあ、こちらにきて旦那衆にご挨拶を」


そう言われ、私はまた期待してしまう。わかっていても・・・
きっと来てはくれないとわかっていても、少しでも望みがあるのなら。


そう思い、強張る身体を奮い立たせてゆっくりと立ち上がる。その一挙一動を舐めるように見つめられ、居心地の悪い事といったら、この上なく嫌悪感で肌がざわつく。


きっと、この着物の下では鳥肌が立っているのだろう。




私は、旦那衆一人ひとりの目の前に行くと、軽い挨拶と高値をつけてくれたことに対するお礼の言葉をのべた。そして旦那衆の職業や話を聞きながら、『そうでありんすか』と返す上辺だけの自分の物言いに、うんざりする。



中には、優しい言葉遣いで品の良さそうな旦那もいた。


あの人のことさえ知らなければ・・・


きっと、高杉さんのことをこんなにも好きでなければ、こういう旦那を選べばいいのだろう。




そして、最後の旦那への挨拶が終わった頃。突然、戸が開いた。


その音に、私は思わず振り向き、俯き落胆する。



そこにいたのは私の愛しい人ではなかったから。




「これはこれは、万斉殿。さっ、こちらへどうぞ」


楼主にそう言われたその男の風貌に、私はショックと驚きを隠せない。
あまりにも他の旦那衆と違うその姿。かけてこそいないが首にはヘッドホン、部屋の中だというのにはずす様子のないサングラス。そして背には・・・三味線。



『なっ?何この人・・・』


私が、驚きの表情を隠せないでいると、楼主に睨まれ、私は慌てて元の表情を取り繕う。

すると、その男は空いていた席へと腰をおろした。



『あの人が最高値だなんて・・・そんな』


私は、ショックのあまりその場から動けずにいると




「さっ、葵何してる。こちらへ」


そう楼主に促され、もつれそうになる足をなんとか運びながら、万斉と呼ばれた男のそばにちょこんと座る。




「あっ 葵でありんす。以 後宜しゅう・・・お願い申し上げまする」


動揺のあまり震えそうになる声を振り絞りながら、先ほどと同じように挨拶をする。


すると、耳元で


「ぬしが葵か・・・話は手短にいこう。祭は好きでござるか?」 とそう聞かれた。



「まっ、祭ですか?」


こんなときにそんな質問をされるとは思わなくて、思わず聞き返してしまう。よりによって・・・あの人と同じ質問をするなんて。


けれど、真剣なのか冗談なのか読み取れないその表情。私は、仕方なく答える事にした。



「この街から出たことないがないので、どうでしょう・・・楼の上から、小さい花火くらいなら見たことはありますけど」



「なるほど、そうでござるか・・・」


一人納得したようにそう言ったかと思うと薄く口元に笑みを浮かべる。




そんな様子に私が、怪訝に思っていると目の前の男が突然、



「楼主殿、言い値の2倍出そう。それで決まりではいかがでござるか?」



『っ!?にっ、2倍って!?』

初めて会ったにもかかわらず、突然の申し出に私は唖然とする。


他の旦那衆もあっけにとられ、一瞬静かになったかと思うと、『ふざけんじゃねぇっ!』っと次々に怒号が部屋に響く。



するとその様子に慌てた楼主は


「にっ2倍ですかっ!?よっよろしいので!?当館としては・・・旦那方いかがです?」



楼主のその言葉に、部屋は静まり返る。
当然だろう。太夫でもない単なる花魁に、いい値の2倍の値をつけるなんて馬鹿な輩はいない。


他の旦那衆が黙っているのを了解と解したのか、

「では、決まりということでよろしゅうございますね。それでは、明日お待ちしております。」


ほくほくとした笑顔の楼主が放ったその言葉で、その場はお開きとなった。



一番に席を立ったのは私をいい値の2倍で競り落とした万斉という男。


他の旦那衆はというともちろんすんなりと納得いくわけもなく、口々に文句を言いながらその場を立ち去る。




部屋には、一体何が起きたのか・・・呆然と立ち尽くす私だけが残された。




そして・・・状況が飲み込めると、私はその場に崩れ落ちた。


自分で選ぶ暇もなく、勝手に決まってしまった初見世の相手。
今日、初めて見たあの人と・・・そう考えるだけで身体がすくむ。



『いい値の2倍だなんて・・・一体何なの・・・』

ただでさえ、花魁を競り落とすには普通の人なら遠慮するような金額が必要だ。それの2倍出そうだなんて酔狂にも程がある。




予想だにしなかったあまりの事に・・・震える身体をなんとか押さえつけ、私は部屋を出る。




そして、初見世の衣装のまま、私は走った。





きっと、誰もいない。そんな事はわかってる。だけど、これが・・・多分最後になる。


店先で番頭の叫び声が聞こえたけれど、それを振り切る。

すれ違う人が何事かと振り返る中、あの場所へと・・・ただ、走る。







「はぁ、はぁっ」



息切れする・・・私の目の前には、蒼く茂る藤。
木々や藤の葉が夜風に吹かれ、暗闇にサワサワとかすかな音がする。



誰もいるわけがない、あの人がいるわけがない・・・


わかっていたのに。わかっていたはずなのに。





「・・・いやぁああああああっ!」



私は、零れ落ちる涙と叫びを抑える事ができなかった。ここのところ、ずっと・・・声を殺して泣いていたからだろうか、我慢していた感情があふれ出す。



一目でいい、逢いたかった。他の男に抱かれる前に・・・もう一度逢いたかった。



「ふえっ、ひっ く・・・・うぁあああ」


その場にうずくまり、声を上げて泣く。とめどなくあふれ出る涙を自分で止める事などできそうになかった。




すると、その時。私の後ろで砂利の磨れる音がした。

私は顔をあげ、振り返ったその瞬間、





私は、立ち上がるとそのまま・・・その人の胸に飛び込んだ。



ふわりと鼻をくすぐる  愛しい人の匂い。






「また、来てやがったのか・・・」


その人はそう言うと、チッと舌打ちをしながらも勝手に胸を借りて号泣する私の頭を・・・言葉とは反対に、優しく撫でてくれた。


どれくらい、そうしていたのだろうか・・・落ち着いた私はようやく顔を上げる。



「たかす ぎ さん」


途切れ途切れの声で私がそう呼ぶと



「こうして見ると孫にも衣装ってとこだな」

いつものようにククッと低く笑いながら、そう言った。


その言葉に私は思わず、


「・・・わっ悪かったですねっ!孫にも衣装でっ!」


私は涙を手でゴシゴシ拭いながら、いつものように悪態をついてしまった。

本当は、こんな事が言いたいわけじゃないのに。


すると、そのとき、涙を拭っていた手をつかまれる。




「せっかくの化粧が・・・台無しだろうが」



「・・・!?」


そんな事を言われるとは思わなかった私は、驚いて高杉さんを見つめてしまう。





先に沈黙を破ったのは高杉さんの方だった。軽くため息を一つつくと



「お前は、俺が怖くはねぇのか? 俺が、何してるか知ってんだろう」


そう言うと薄く笑う。その顔が少し寂しげに感じたのは気のせいだろうか・・・



「知ってる・・・けど、怖くなんかない」


私は、そう言うと背伸びをし、高杉さんの頬を空いた片方の手で包み込む。






「あなたが好きだから・・・怖くない」




そう伝えると私はそっと唇を重ねた。それは、触れるだけの口付け。

私が唇を離し高杉さんを見ると・・・


あっけにとられた顔とでもいうのだろうか。


『この人にこんな表情させたのは私だけなんじゃないか』 そう思ってしまうような、そんな顔だった。




「ふふっ」




「・・・てめぇ、何笑ってやがる」


額に手を当て、あきれたようにため息をつく高杉さん。


「何も。ただ、嬉しかったんです。ちゃんと伝えたかったから・・・一目でいいからあなたに会いたかったか





「もう・・・黙れ」


そう言いかけた私の言葉は高杉さんの唇で防がれる。



「ふっ、んんっ」


何度も重ねられる口付けに、涙がこぼれる。

愛しくて、本当に、本当に大好きで・・・けれど別れは近い。


「んっ、はぁっ、んんっ」


いろんな感情が入り混じって・・・それは言葉の変わりに涙となって頬を伝う。

お互いを求め合うような、そんな甘い口付けに・・・勘違いしそうになる。


『高杉さんに愛されている』と。



どれくらい口付けていたのだろうか、離れていく高杉さんの唇が寂しくて



「はぁ、はぁ  もっ と・・・」

私は自然と首に両手を回しねだる。そんな私に驚いたのか、一瞬高杉さんの動きが止まったかと思うと



「ククッ、ずいぶん女らしくなったじゃねぇか」

そう言いながら、薄く笑う。


私はその言葉に・・・自分が口走った言葉を思い出し真っ赤になる。




「自分からねだるとはな・・・いやらしい女になったもんだ。」


私をあざ笑うように、ククッと低く笑う。その目がどこか優しいことに・・・真っ赤になり俯いた私が気づくはずもない。


すると、俯く私の顎を無理やり 『くいっ』 と上に向け、今度はさらに深く口付けられる。




「はぁ、ん んっ、 あぁっ」


飲み込めなかった唾液が私の口元を伝い、お互いの・・・
乱れる息遣いとクチュっと絡み合う音だけが夜の闇に響く。


それが、余計にいやらしくて・・・



時間も、そして息をすることも忘れるほど。ただ、今は高杉さんのことだけを感じていたくて。



どれぐらいそうしていただろうか。


ゆっくりと高杉さんの唇が離れると・・・頭がクラクラして、目が回る。そしてフラリと崩れ落ちるその瞬間、身体を抱きとめられた。





「おいっ!?葵っ」



朦朧とする意識の中、聞こえる高杉さんの声。

もっと、聞いていたのに。もっと一緒にいたいのに。



『だ い す き 』


そう、高杉さんに告げると私はそこで意識を失った。








? 初見世 当日 ?




「うっ・・・んんっ」

朝日の眩しさに目を開ける。




『自分の・・・部屋?』


なぜ、自分の部屋にいるのか理解できなくて、慌てて起き上がろうとしたそのとき。




「葵、大丈夫?」


「太夫・・・?私、なんで・・・」


「昨日、高杉さんが抱えてきてくれたのよ。いろいろあったからね・・・きっと、疲れがたまってたんだね。」



「高杉さんは・・・?」


「あんたを送ったら、すぐに帰っちまったよ。」


「・・・・」



そんな、あれが高杉さんに逢える最後かもしれないと言うのに・・・そんな大切なときに気を失ってしまったというのだろうか。

昨日の出来事が、まるで夢のようで。私は、布団の端をギュッと握り締める。


そんな私を簡単に現実へと引き戻す、太夫の言葉。





「葵、そろそろ仕度をはじめなきゃね・・・」




いよいよ、今日が私の初見世。




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆



今回は、主人公に若干振り回される高杉様。


やっぱり、恋愛は一方的に相手を振り回わす俺様も好きだけど、そんな俺様な高杉様が惚れた女には若干振り回されるっ!そんな感じを入れときたかったんです♪

まあ、書けてるかどうかわかんないですがorz そこは、もう自己満足の世界ですよ。おほほほっ。


にしても・・・今回、めっちゃ長かった(´□`。) 自分的に2話分ぐらいあるかも。

でも、どこで切っていいかわかんなくて。(´д`lll)



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